ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「大切な彼女は突然に」その72最終話

彼女の名前は
由美(よしみ)と言います。

由美子から
子を取った名前で
由美子も
妹のように
感じていました。

身長も
150cmもないので
由美子には
妹がないけど
妹のように
可愛い女性だと思っていました。

試験の結果は
12月の半ばに
インターネット上に
発表されます。

名前もです。

ふたりの名前はありました。

上羽には
両親から
すぐに
お祝いの電話がありました。

会社の上司からも
呼び出されて
結果を聞かれました。

上羽は
春から
資格手当を
支給され
主任に昇進することになりました。

上羽は
お給料が上がって
うれしく思いましたが
そのことを
喜んでくれる人の中に
由美子さんがいないことを
悲しく思い
また涙しました。

合格したけど
思い出して
年末は
憂鬱な時間を過ごすのかと
考え込んでしまいました。

一方
年末は
仕事が
忙しくて
人手が足りませんでした。

そこで
会社は
新たに
一級建築士を
雇い入れました。

12月24日
休み明けに
やって来た
一級建築士は
小学生のように小柄な
女性でした。

課長に紹介され
「はじめまして
金場由美(かなばよしみ)と言います。
よろしくお願いします。」と
挨拶しました。

最後列見ていた
上羽には
顔がよくわかりませんでした。

席は
上羽の
隣です。

やって来て
「よろしく」と
挨拶して顔を見合わせました。

お互いに
わかりました。

上羽の方は
小さくて
狭い場所でも
製図ができる人と
由美は
ミカンを試験に持って来た
少し変な人と
思っていました。

何か近親感を
感じつつ
その日の夕方
歓迎会と忘年会が
ありました。

席が隣で
上羽と由美は
なんだかんだと話して
試験のことも
話しました。

「小柄で
製図の試験は
有利ですよね」と
上羽は
由美に話すと
由美は
すこし「むっ」とした表情を
見せました。

上羽は
慌てて
「僕は
狭くて大変だったんだ」と
話すのが
精一杯でした。

「そんなに慌てなくても」と
由美は答えました。

ふたりは笑って
その場は
終わりました。

忘年会が
終わって
帰りことになります。

方向が同じ上羽と由美は
幹事の手配で
同じタクシーで帰りました。

タクシーの中でも
建築の話を
していました。

先に着いた
上羽は降りて
由美は
「お休みなさい」と
言って別れました。



それを見ていた
由美子は
「なぜ
部屋に
誘わないのよ

良い雰囲気だったのに

きっと
うまく言ったはずなのに

これから先も長いんだから
うまくいくだろう」と
思ったというか
感じたというか
そう言うことを
したのです。


この先
上羽が
由美子の意思を汲んで
由美と
仲良くなったかどうかは
皆様の
想像にお任せします。

また
来年の
クリスマスの時にでも
この続きを
書いてみようかとも思いますが
もちろん
私が生きていたらという前提があります。

読んで頂き
ありがとうございました。

     著者敬白