ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「妖精の休日」その84

湖子は
自分でも
堅実だと思いました。

ギャンブル心があれば
それを
リスクを取って
ハイリターンを
期待するのですが
妖精は
そんな
ギャンブル心が
ないんだと思いました。

いや
ギャンブル心がないのではなく
計算高いのかも知れないと
思いました。

いずれにせよ
長瀬家も来住家も
バブルの恩恵に
よくすることなく
時は流れていきました。

バブルがはじけると
日本中は
不景気になります。

和己の父親の会社も
段々と
受注量が
少なくなってきました。

安い中国製が
ザーッと
入ってきて
それに押されて
売り上げが少なくなってきたのです。

ネジのような
汎用品は
中国の多量生産品と
競合していました。

会社としては
何とか
これを切り抜ける手立てはないかと
考えあぐねていました。

湖子は
この頃になると
経理や
現場を
行ったり来たりする
従業員になっていました。

手が欲しいところで
働いていました。