敬子: そんなもの持って来たの 十詩子さんに失礼じゃないの 十詩子: どれどれ 久しぶりに 暗算してみますか。 ぼけ防止にいいかもしれないし 敬子: ぼけるような歳でないし 十詩子: 結果は うー こうだね と言って ポケットから ボールペンを取りだして さっさと書きました。 子供たちは それを受け取って もう1枚の紙と 照らし合わせて 騒いでいました。 敬子: もちろん合っていたでしょ だから 十詩子さんは 優秀だと言っているじゃないの 十詩子: 暗算は 小学生から 7年間練習してきたし 敬子: 練習したからと言って できるもんじゃないよね 子供たちにも 何か 教えてあげてよ 十詩子: いい子に育っていて うらやましいです。 私にも あの時結婚していたら こんないい子が できていたのにね 敬子さんて うらやましい