ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「後半戦はこんな作戦で」夏歌編その2

今週のお題「夏うた」

今までのあらすじ

理子は普通のサラリーマンとして
普通に楽しく暮らしていました。

突然のコロナ騒ぎで
リストラにあい
就職活動をする羽目になります。

ハローワーク
幼なじみの純一に会い
「仕事でハローワークに来ている」と
嘘をついてしまいました。

林間学校の時に作った
シャツについて
思い出して
書道が得意というので
就職できました。

偶然純一とも
同じ仕事をすることになって
公私共々
付き合うような関係になり
明日の日曜日デートすることになりました。

「プールか
毎年のことですが
楽しいな

小学校の時は
体育の時間だけの
プールだったけど
中学生になってから
水泳部に属して
練習したわね。

バタフライも
教えてもらったわ。

普通では絶対に使わない泳法なのに

練習練習で
水泳部の水泳はちっとも面白くなかったわ

少しだけ早く泳げたら
ものすごく喜び
ちょっと遅かったら
もうどうしようもなく嘆くんです。

高校に入って
水泳部に入った時
もっと楽しい水泳部にしたいと思って
一年生のみんなに
練習の時の
音楽をかけることを
言ったんだったよね。

先輩や監督に
さんざん言われて
できなかったので
そんな拘束の多い水泳部はやめて
市民プールに行くことにしたの

プール監視員の
下働きの
下働きのアルバイトをしながら
夏休みをすごしたんだよね。

そうだ
夏歌事件というのも
起こして
大目玉を食ったけど
みんなは優しくて
許してくれたよね

”理子が起こした夏歌事件とは;

理子が勤めていた市民プールは
都会の真ん中にあって
朝早くから夜遅くまで
多数の方が泳いでおられました。

理子は
早番で勤めて
仕事が終わったら
散々泳いで帰るのが
日課でした。

かかっているBGMが
一日中ハワイアンでした。

そこで
理子が持っていた
CDで
一番気に入っている
「夏祭り」を
事務所の横に置いてある
放送の機械の中に入れ替えたのです。

その日は
事務長が非番で
次の責任者が
市役所に行っていたこともあって
約半日
「夏祭り」が流れ続けたのです。

帰ってきた責任者は
驚いて
元のハワイアンに戻して
誰が入れ替えたか
探しました。

理子は
「私がやりました。

この曲の方が
夏らしくていいと思って」と
名乗り出たのです。

責任者は
「君が好きかどうか
それは問題ではないんだ
曲には
著作権というのがあって
こんな場所で
著作権のある曲を流すと
印税というものを
払わないといけないんだ。

ここでかけているハワイアンは
著作権はもうなくなっていて
印税を払わなくてもいいんだ。

困ったことを
したものだ。」
といって
事務長に電話をしていました。

後日
事務長よりきついお叱りがあって
終わりましたが、
市民プールは
著作権協会に
お金を支払ったそうです。

こんな顛末ですが
これに関係するのか
ちょっと変わったものが
理子に郵便で届いたのは
一週間後でした。