野村は
『出来ちゃった婚』のことを
知らなかったのです。
そんな言葉は
その当時には無かったのです。
いやそんなこと自体が
珍しかったのでしょう。
それで
その言葉の意味を
真由子は
野村に話します。
真由子:
出来ちゃった婚とはね。
その前に怒ったらだめよ。
まだ遠い先の話しだし
ふたりは愛し合って
仲がいいのだからね
出来ちゃった婚とは
結婚する前に
子供が出来ることなの
(野村はショックを隠し切れなかった。)
野村:
そうなの
そうなの
困ったことだね。
今の世界では
何とか食い止めることは出来ないの
真由子:
ふたりは幸せなのよ
幸せに水をさすような事をしたらいけないわ
野村:
未来になったら
許せるかな
心配だ
真由子:
私が
未来から戻ってくる直前には
ふたりは本当に幸せで
子供も可愛いのよ
きっとあなたも可愛がると思うわ
子供の顔を見たら
そうきっと思うから
大丈夫よ
野村:
未来は大変だね
真由子はそんなことを経験したんだ。
偉いね。
真由子:
そんなことは無いけど
今度はふたりで乗り切れるから
大丈夫よ
野村:
そうだね
ふたりで歩んで行こうね。
ふたりは
子供を見て
子供の未来を
ふたりの未来を
考えました。
真由子にとっては
57歳までは
また歩む世界だったのですが
今度はふたりで幸せに生きていくことになります。
真由子は
過去に戻ったことは
大変だったけど
幸せをつかめて良かったと思いました。
「過去に戻ってしまったわ」は
一応終わります。
その後の真由子のことも知りたいので
また再開するかもしれません。
いずれにせよ
とりあえず
お読み頂ありがとうございます。
著者敬白