ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

アスカル帰還せよ その28

私は
有機物/水再生装置の故障は
電子制御部分ではなくて
機械的部分で起きていると
予測しました。

お茶の湯博士からも
投入口近くからではないかと
助言を受けていました。

もし
有機物/水再生装置が完全に故障すると
火星探査旅行はもとより
直ぐに私たちは
死んでしまいます。

そこでサリナさんの
食事を作っておいて
問題をなくした後
慎重に
分解し始めました。

取り除いた
ナットやボルトなどについては
番号を付けて
台の上に
整理しておきました。

分解手順などの
マニュアルもないので
私は
メモをすると同時に
記憶しました。

私の作業手順では
87工程目の
ふたを開けたとき
問題の箇所を
発見したのです。

ふたは
固着していて
なかなか開きませんでした。

私は
他に固定している場所がないか
慎重に見ました。
エコーでも
見てみましたが
画像には
その様子はなく
何かが
ひっついているようにうつっていました。

そこで
木槌で
少しずつ叩きながら
開けていきました。

そうすると
中に問題のものが
伸びながら
付いてきたのです。

私は
「あっ」と
声を出してしまいました。

それは
スペアミントのガムだったのです。

私は鼻がききますので
直ぐにそれは
サリナさんが
噛んでいたものとわかりました。

私は
シンナーで
綺麗に拭き取り
記憶通りに
組み立て始めました。

組み立てが
難しいところもありました。
でも
パワーユニットのおかげで
うまく組み立てられました。

この仕事に
6時間を要してしまいました。

私はその間
何も食べずに飲まずに
行ったので
のどが渇いてしまいました。