ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

アスカル帰還せよ その32

火星への進入への日が来ました。

探査機搭載のコンピューターが
小刻みに
エンジン噴射を指示します。

入射角を
精密に
補正するためです。

私と
サリナさんは
指示されたときには
自転車とルームランナーで
発電していました。
それも思いっきりです。

何ヶ月も続けてきたので
ふたりは
瞬発力と
持続力に
自信がありました。

サリナさんが
嫌がっていた
筋肉も
付いてしまいました。

サリナさんは
マッチョな猫も
いいんじゃないかと
思っていたのです。

地球に帰ったら
筋肉猫で
売り出そうと
考えていたようです。

何時間も
一気にこいだり
休んだりして
食事の時も
機械の上でしていました。


こうして
火星軌道へ
進入できたのです。

こうして
火星に周回軌道に入りました。

3周火星を回った後
火星への
着陸を試みました。

火星へ
着陸する着陸ユニットに乗り換えました。

着陸ユニットは
狭くて
到底ふたりは乗れないと
サリナさんに言ったのですが
ここまで来て
「火星に降り立たないと
何のために来たかわからない」
と言って
聞きませんでした。

サリナさんだけが
火星に下りたっても
後の操作ができないので
私も行くことになりました。

狭い着陸ユニットの
椅子に
宇宙服を着て
私と
サリナさんは
並んで座りました。

というか
サリナさんは
小さいので
私の脇の下ありにいて
私の腕枕をしていたのです。

サリナさんは
私に
「変なことしないで」
と釘を刺しながら
私の腕の上に寝転んで
来ました。

ふたりとも
宇宙服ですので
何も出来ないのは
当たり前です。

火星へは
無人で
何回か
行っているので
火星の様子は
わかっていました。

地球で言えば
朝の8時頃の
火星の
平らなところ
海と呼ばれるところに
計算通りに着陸できました。