登の家の インターホンを鳴らすと 娘が出てきてくれました。 冴子は 懐かしい気持ちで 一杯ですが 娘の方は どう考えているのか その表情からは わかりません。 また謝ってから 登さんにも 会って話したいと言うことを 告げました。 いつものように 父親は 会社に行っていると 答えました。 居る時に 連絡して欲しいと 電話のメモを 渡しました。 帰ろうとすると 娘は もう少し話したいと 言ってくれました。 そこで 近くの ファミレスに 歩いて行って 話しました。 子供の時の様子や パンの焼き方や とりとめのない 話をしていました。 そんな話をして 別れました。 話の端々からは 冴子が 許されていないように 感じましたが 母親としては 認めてくれていると 思いました。 メモを渡してから 数ヶ月経った 夏の暑い日に 登と 子供たちふたりと 会うことになりました。