ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「冴子の人生は」その128

アパートに帰って
冴子は
楽しかったけど
これでいいのかと
考えてしまいました。

「私は
人を不幸にしてしまう。

子供たちにも
勇治にも
不幸にさせてしまった。

私だけが
幸せになって
いいのかしら」と
思いました。

私のようなものが
幸せになれるわけはないと
思いました。

幹事が
熱心に誘ってくるのは
裏があるのではとまで
考えてしまいました。

その日から
冴子は
幹事と
距離を
保つようになりました。

それにもまして
会社の
パソコン業務が
忙しくなって
パソコン教室に
行けないようになったのです。

そんな日が
数ヶ月続き
パソコン教室の
修了式の日も
行けなくなって
それっきりに
なってしまいました。

冴子は
会社と
アパートの
往復だけに
なってしまったのです。

少しは
給料が
上がって
正社員にも
なって
年金や
健康保険にも
入って
老後が
少しだけ
安心になりました。