登: この服を夏子ちゃん 着てね 夏子: この服を着るの 登: この服を着ると 魔法がかけやすくなるの 夏子ちゃんは 渡された服を サッと着て 登の方を 笑顔で見ました。 登: じゃ魔法を エイヤーパッパ 少し待ってね 少しの時間 ジッとしていると 夏子ちゃんの服に チョウチョが集まって来ました。 夏子ちゃんは ジッとしながら 服に止まった チョウチョを 笑顔で見ていました。 薫子: 凄いですね 登さんって 魔法も使えるんですね。 登: 仕掛けがあるんです。 ある人に教えてもらったんでけど チョウチョは 花に集まるために 紫外線がみえるんだそうです。 そこで 服を 蛍光材の入った 洗剤で洗うと 光に当たると 紫外線が出るようになって チョウチョが集まるという理屈です。 私のこの服も 夏子ちゃんの着ている その服も 三度洗ってしまいました。 薫子: 夏子と喜ばしてくれて ありがとうございます。 登さんて こまめなんですね。 亡くなった 主人も まめでしたけど 登さんほどではなかったわ 登: そうなんですか。 陽一さんって こまめだったんですか。 きっとそうなんでしょうね。