ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

長編小説「昭和」その57

休息は
寝る時だけですので
家長に
就寝の挨拶
「お父様
おやすみなさい。」と言って
亀太郎は
床につきます。

冬なら
布団の中が
暖まるまで
しばらく
手足をコシコシしていますが
疲れのため寝てしまいます。

夏なら
蚊帳の中に
団扇(うちわ)を使って
入り込み
中で
パタパタとしながら
眠り込んでしまいます。

朝まで
目が覚めなければ
良いのですが
やっぱり
目が覚めてしまいます。

覚めたくないのですが
覚めてしまうのです。

冬なら
寒いのに
用をたしに
行かなければなりません。

何しろ
真っ暗です。

お月様が出ている夜なら
隙間から
月明かりが
入り込んでいるのですが
新月の頃や
雨天なら
何の光もなく
手で探りながら
近くの弟を
踏まないように
木戸まで
行きます。

かんぬきを開けて
木戸を開き
外の便所まで
歩いて行きます。

外の
便所の
肥えタンゴに
小便をして
帰ります。

もしこれが
大の方だったら
それはそれは
大変です。