ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「順子」その2

親として
当然の
普通の願いです。

願いをしたからといって
叶うなど
全く思っていませんでした。

振り返って
病院を見ると
うっすらと明るくなっているように
見えました。

車のライトでも
当たっているのかと
母親は
思いながら
早々と
用事を片付けるために
家に急ぎました。

手際よく
片付けて
病院に戻ってくると
順子は
まだ
寝ていました。

頭を撫でると
熱が下がっているのか
熱くありません。

母親は
順子の顔を見て
仮眠に付きました。

何時間が過ぎて
順子が
起きたので
母乳を与えました。

いつもと違って
母乳を
よく飲みました。

朝になって
看護婦さんが
検温にやって来ました。

昨晩までの熱が
ウソのように
引いて
平熱になっていました。

その日は
母乳をよく飲み
血便も
なかったのです。

医師が
「軌跡の回復」と
告げて
3日後に
退院しました。

退院後
熱は
でなくなりました。

それから
転勤が決まって
順子は
お祖母さんのお家の
近くに
引っ越して来ました。

今まで
3人家族で
暮らしていた
順子は
一気に
家族が増えました。

順子は
目がくりくりとして
とても可愛くて
家族の
そして
近所の
人気者に
なっていました。

大きくっても
背は高くはならず
一番小さい
幼稚園児になりました。

近所の
男の子たちと
一緒に
幼稚園に通っていました。

そんなある日
幼稚園から帰ってくるのが
遅いと
母親が
思っていたときに
警察から
電話がかかってきたのです。

「順子ちゃんが
バイクにはねられて
病院に入院した」との
知らせです。

母親は
自転車に乗って
病院に向かいました。