ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「最期の恋愛」その6

彼は
振り向くと
彼女が立っていました。

「となりの席座っても良い」と良いながら
既に座っていました。

「今日は
抗がん剤治療の予定日ではないのでは」と
彼は聞きました。

彼女:
予定ではないけど
来てしまったの

彼:
来てしまったというのは
私に何か用事でも

彼女:
用事はないけど
来てしまったの

今日は何もないし

ガンになって
会社では
閑職なもんで
仕事がすぐに済んでしまうの

家にいても
ひとりで
気が滅入るし
どこかに出掛けようと思ったけど
今まで仕事ばかりしてきたので
遊ぶところって
行ったことがないし
病院にでも行って
あなたと
お話しでもしたいと思って

彼:
何の話しを

彼女:
何の話しって
別に決めていないわ

お酒でも飲んで
騒ぎたいんだけど
お互いに
病持ちだし
そんな事もできないので

病院の食堂で
お話しでもしましょう。

話題は
一杯あります。

なんてったって
私は
営業の一筋に
仕事をしてきたので
飽きさせないわ

彼:
そうなんですか

でも
私は
、、、、、、

彼女:
用事があるんですか

キャンセルできないんですか

美人の私が
頼んでいるのに

彼は
自分のことを
美人と言っていることに
感心しました。

彼女は
確かに
世間的には
美人かも知れませんが
彼は
特に
そう、、、
特に
美人とは
思ったことがないと
自分に言い聞かせました。

そこで
彼は
用事があるから
帰ると
言いたかったのですが
「キャンセルします。」と
言ってしまいました。