翌日も莉子の体に 遮光袋が掛けられた 点滴袋が繋がれました。 今日は 点滴の最終日 明日から休止期になる 最大の苦しい時でしたが 莉子は 朝からそわそわしていました。 妖精が お化粧道具を持って お部屋に入ってくると 身支度をして待っていました。 莉子: 遅いじゃないですか 早くしなきゃ 妖精: 大丈夫ですよ まだ2時間もあるもの 莉子: でも 他の用意もあるし 早く来るかもしれないでしょう 妖精: 大丈夫ってば そんなこと心配しなくて 大丈夫よ 私は 妖精よ する気になったら 一振りで できるんだから 、、、 莉子 しんどそうだから 魔法でやったほうがいいんじゃないの 莉子: えっ そんな手抜きでいいの 妖精: 魔法は手抜きじゃないですよ やっぱり 魔法でしよう それのほうがいいよ 元気な時に ゆっくりと またお化粧をするから あまりの苦しさに 莉子は ベッドに横になってしまいました。 莉子は 息をあがって 苦しそうに 陽一を待っていました。 そんな時間が過ぎて 陽一の気配が 妖精には感じられたので 妖精: 莉子! 陽一さん来たみたいよ 魔法をかけるからね そういって 妖精は 杖を一振り しました。 その瞬間 莉子は 見違えるように 綺麗になりました。 頬がこけて 痩せているのも 顔色が悪いのも 抜けた髪の毛が 付いたパジャマも 一瞬のうちに 変わって 細い小顔で 透き通るよな白い肌の顔色に そして下ろしたての パジャマになりました。 妖精は 鏡で 莉子に自分の顔を 見てもらいました。 莉子: あっ こんなに こんなに私って 美人なの 陽一さん驚くんじゃない 妖精: じゃ 苦しいかもしれないけど 座って待っててね 陽一さん呼んでくるから そういって 妖精は エレベーターホールで 陽一を待ちました。 陽一は 造花の小さな花束を持って やって来ました。 妖精: 来て下さって ありがとうございます。 莉子喜びます。 陽一: 莉子さんのお加減 如何ですか 妖精: 今日は 第3クルーの投薬日の 最終日ですので 一番ひどい時なんです。 でも 頑張っているみたいですよ 朝から お化粧して 待っているみたいです あってやってください。 苦しいので 横になるように言ってやってください。 陽一: 分かりました。 大変な時に 来てよかったのでしょうか 妖精: いいと思います。 励ましてやってください。 そういわれて 笑顔で 病室に入って行きました。 陽一は 莉子をみた時 驚きました。 前にあった 莉子とは全く別人のように 美しかったのです。 それに病人とは 思われないような 顔色で 驚きました。 陽一: 元気そうに見えるけど 大変なんですね 莉子: 来て頂いてありがとうございます。 今日は 恥ずかしいので お化粧を 星子さんに してもらったんです。 星子さん お化粧のプロですから こんな顔になってしまって 驚きました。 陽一: 前の莉子さんも綺麗でしたけど 今日は とても素敵です。 頑張ってくださいね 元気になったら デートしましょう 莉子: 早く元気になりたいのですけど こんなに苦しいのに あまり薬の効果が 出てないんです。 元気になりたいですが なれるかどうか 分かりません。 陽一: 大丈夫ですよ きっと大丈夫 ふたりは 少しの間 話をして 莉子が疲れるから 陽一は 退室していきました。 妖精は 陽一が持ってきた 造花の花束を 棚の上に 飾りました。