ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「超幸運な男」その11

その会社は
すぐに辞めました。

そして
別の運送会社に勤めました。

今度の運送会社は
東京まで
行く便です。

夕方出て
翌る日の昼頃
東京に
着く予定です。

しかし
高速道路のなかった頃ですし
戦後まもないので
国道でも
舗装もないところもあって
到着は
遅れに遅れます。

ふたりで
運転を代わりながら
東京へ行って
また
荷物を積んで
帰ります。

朝鮮戦争が
日本中を
好景気にしていて
勝が勤める
運送会社も
景気が良かったのです。

お給料も
増えました。

転職すると
給料が
増える時代でした。

もちろん
転職しなくても
給料が
増えるのですが
勝は
そんな風に考えずに
転職したら
給料が増えると
考えていました。

もらったお給料も
貯めるのではなく
パーッと使っていました。

親譲りの
浪費家だったのかもしれません。

それに
お給料が
多いと入っても
少し贅沢をして
お酒でも飲んだら
無くなる額だったのです。