ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「笑顔のアイコンタクトに魅せられて」その136

小さい女の子に
突然そんなことを言われて
心の中は
狼狽しました。

表面上は
平常心でいるようなそぶりを見せました。

しかし
夏子ちゃんは
それも見抜いていて
「おじさん
少し汗が出ているよ。

涼しい夜なのに」と
不思議そうに
見ていました。

「誰もが
お母さんのこと好きなのよ。

私もそうだけど」と
言って
お菓子の方に行ってしまいました。

登は
ホッとしました。

考えすぎていた
登は
ため息をついて
月見チョコレートを
口に入れました。


そのころ
薫子は
家主さんの息子で
大学教授の
聡さんに
美奈子さんを紹介していました。

聡さんは
父親を
すくってくれて
大変ありがたく思っていました。

ふたりは
月が見える
家主さんの
2階のベランダで
しばらく話をすることしました。

前もって
薫子が
家主さんに
お願いして
その場を作っていたのです。

料理も
特別のものを
用意してあって
ゆっくりとできるものに
なっていました。

聡:
父親の手術ありがとうございます。

美奈子:
何度も
お礼を言っていただいて
恐縮です。

仕事ですから

聡:
私にとっては
大切な父親ですから