ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

長編小説「昭和」その34

現代の農業なら
刈り取りから脱穀まで
一度にしてしまうし
籾摺りは
機械ですぐです。

江戸時代の末期は
稲刈り
乾燥
脱穀
籾摺り
の工程は
どの工程をとっても
大変な仕事です。

手数のある
清左衛門の家でも
これらのことが終わるのは
夜明け前から
夜更け過ぎまで
せっせせっせと
仕事をしても
1ヶ月余は要します。

どの仕事をとっても
辛い仕事です。

特に
屋外ですることの多い仕事で
雨が降ると
お米を濡らしてしまうので
空模様に
気を配りながらの
仕事でした。

お米には等級があって
品質によって
価格は違います。

一度濡らしたお米や
小米(小さいお米)などが混ざったお米
乾燥度合いの悪いお米などの
品質の悪いお米は
価格は安くなり
年貢として納める時に
斟酌されます。

倉庫に
バラ積みで入れられた玄米は
村にある
1斗枡で
正確に測られ
ワラで作った
俵に入れられます。

4斗で
1俵となるのですが
なんかかんやと
理由を付けて
多めに入れなければなりません。