ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

長編小説「昭和」その95

おますが
牛を
引っ張ると
牛は
おとなしく付いてきました。

凄い力で
鋤(すき)を引っ張って
田おこしするのです。

牛が引っ張る
鋤は
長い柄が付いていて
その一方に
牛が引っ張るところ
もう片方に
土に食い込むように
付けられた枝があり
その枝のもう片方は
伸びて
手で操れるようになっています。

牛が
引っ張ると
土に食い込む柄を
操って
土を斜め前に
持っていきます。

土の当たるところだけ
鉄でできていました。

土に食い込む程度を
操るのと
まっすぐ進むのが
難しいのです。

あまり食い込ませると
いくら何でも
牛の力では
進めなくなるのです。

1日目は
さんざんでした。

おますがいなければ
少しも進めない
有様です。

仕事が終わって
川で
体を洗ってやりました。

牛も
初仕事で
相当疲れているようでした。

帰って
牛小屋に入れると
牛のエサを
おますが
持ってきました。