ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「妖精の休日」その107

悟は
長く家の外には出ませんでしたから
知っている人は
殆どいませんでした。

それで
死んだことも
他人ごとだったんです。

当たり前のことを
湖子は
再確認しました。

何万年も
生きてきた
湖子は
人間が死ぬことは
わかっていました。

どんなに助けても
最後には
人間は死にます。

それがわかっているのに
父親の
悟の死は
衝撃的すぎました。

死を
自分のものとして
確認したのです。

この先のことも
考えました。

大好きな
母親の
弥生だって
死ぬだろうし
最愛の
和己だって
ひょっとして
湖子より
早く死ぬかも知れないと
考えました。

普通に考えると
母親が先に死ぬ確率は
高いし
和己が
先に死ぬ確率は
五分五分だと思いました。

このことを考えると
先に
死んだ方が幸せと
思ってしまいました。

湖子は
人間としての
悟生が死んでも
本当に死んだことにはならないから
そう思ったのかも知れません。

でも
先に死んだもの勝ちと
思ったのも
真実です。