「またね」の 文字だけが 頭の中を ぐるぐる回っている感じが 何時間か続きました。 創が帰ってきたので 「創への手紙」を 渡しました。 創は 読んで 感動というか 感激というか 少し涙を 流していて 私に それを見せてくれました。 内容は 「母親になれて 嬉しかったけど こんなに早く 別れてしまって 残念です」と書かれていました。 豊岡の両親への手紙は 読まずに 封筒に入れて 豊岡に送りました。 「遺言状」は 見る気になれないので そのまま 封筒に入れて 仕舞い込んでしまいました。 「またね」の 文字が 昼夜を わかたず 思い出される日々が 過ぎていきました。 ズーッと 休んでいるのも 如何なものかと 思って 悟は 働きに出ようと思いました。