ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その111

やることは同じでも
気持ちの持ちようで
仕事が楽になりました。

気持ちだけ
ゆっくりになりました。

仕事の苦痛が
なくなると
反対に
十詩子のことが
思い出されます。

夕陽を見ても
ロフトに上がっても
ソファに座っても
十詩子のことが
思い出されます。

涙が出てきます。

ながく
ひとり暮らしに
慣れていた悟ですが
ひとりで過ごしていた
あの頃を
もう一度
再現することはできません。

一度幸せになった
人生は
不幸な時代に
まいもどることは
できません。

こんな不幸になるなら
結婚しなかった方が
再会できなかった方が
良かったかもと
思ってしまいました。

そんな
悟を気遣って
創が
いろいろと
話しかけてきました。

とりとめもない話題や
こんど
買い物に行こうかとか
明らかに
不自然でした。

悟は
十詩子と結婚できていなかったら
創とも
会っていないだろうし
やっぱり結婚は
良かったと
思い直すことにしました。