ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「後半戦はこんな作戦で」怖い話編その2

今週のお題「怖い話」

何やら
赤いペンキで
塗られていました。

警備員は
「危ないから
車の中で
待っててください。
今車回してきます。

道路に置いておくと
駐車違反になってもいけないので
こちらの駐車場に入れておきます」といって
車を持ってきました。

ふたりは後部座席に乗って
駐車場の中に
入りました。

警備車両ですので
運転席と後部座席は鉄板と強化ガラスで
仕切られていていました。

それから
後部座席も
ふたつに仕切られていました。

たぶんコロナ対策だと考えつつ
車に乗って
駐車場に入りました。

エンジンをかけたままで
エアコンが効いていて
少し寒いくらいでした。

「点検してきますので
ここでしばらくお待ちください」といって
警備員は暗闇の中に消えていってしまいました。

外は明るいのにと思っていると
駐車場の
シャッターが急にしまって
駐車場は真っ暗になってしまいました。

車の中の
小さな電灯だけが明かりです。

 

それから
妙な音が鳴って
向こうから明かりが飛んできたのです。

ふたりは何のことかわからなかったのですが
理解する時間もなく
女性の叫び声
気味が悪くなってきたと思いきや
窓の外に人影
逆さです。

血のりが付いているよう見えました。

理子と真心は
「キャー」と叫びました。

そんな叫びをあざ笑うかのように
窓の外には何人もの妖怪のような
幽霊のような
死人のようなものが
現れました。

 

ふたりは何時間も
叫び続けたように感じましたが
実際は3分ほどの時間で
終わりました。

シャッターが開いて駐車場が明るくなりました。

そしたら

向こうから
社長と課長が
歩いてこっちを着ました。

ふたりは
車を降りて
待っていました。

「真心さんと理子さん
脅かして申し訳ない。

新しいお化け屋敷が
どんなものか
試したのです。

うちの総務課の課員の中で
お化け屋敷が好きな人を
選んだら

君たちふたりになったんだ。

怖がらして

申し訳ない。

まだ三分の一しかやっていないんだが
怖そうなので
途中で
やめました。」と
課長が話しました。

そういえば
3日前に
そんなことを
聞かれたような気がしました。

社長は満足そうで
これなら
コロナ時代の
新しいお化け屋敷だと
思いました。

ふたりの
超おびえた
様子が
ビデオに撮ってあり
プレスリリース用に
使いたいということでした。

ふたりには
給与の3分の1相当の
謝礼が支払われるそうです。

お化け屋敷が
好きだといっただけなのに
こんなことに巻き込まれたのは
運がいいのか運が悪いかは
時間が少し経てば
すぐにわかるのですが
この時は
ふたりは何もわからずしまいでした。