ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「後半戦はこんな作戦で」怖い話編その3

今週のお題「怖い話」

プレスリリースは
コンサルタントに任されていました。

関係者全員にヒヤリングししていました。

理子と真心にも
聞き取り調査があって
向こうの担当者は
プレスリリースの時は
制服姿で
参加して
怖い話の体験談を
話してほしいと
要請がありました。

台本も渡すので
なるべくそのように
話してほしいそうです。

「今の段階では
テレビ局が2局
ラジオが1局
新聞が3社程度参加してくれることになっています。

少し早い目に来て
メイクさんにメイクを受けてください。
テレビに対しては
特別のメイクが必要ですので
よろしくお願いいたします。」と
話して帰っていきました。

理子と真心は
テレビのニュースに
出るなんて
驚き以外何物でもありません。

プレスリリースは

引っ越し前の
週末に設定してありました。

その日に備えて
メールで台本が送られてきて
理子と真心は読み合わせをしました。

課長や社長も
参加するので
社用車で
現場に向かいました。

現場に着くと
幽霊屋敷を委託している業者が
用意を重ねていました。

大きなポスターや写真も用意されていて
理子と真心が
ものすごく驚いているところも
大写しの

ポスターになっていました。

メイクさんのところに行って
バッチリメイクと
ヘアメイクをしてもらいました。

ふたりは
その変わりように
お互いに笑ってしまいました。

テレビカメラや機材が運び込まれて
多くの人たちが集まってきました。

3密を避けるために
一階の駐車場で行われました。

大きな扇風機が用意されていました。

司会の方が
始まりを告げ
内容が興味深く発表されました。

理子と真心が驚いた時のビデオも披露されました。

それから
体験者として理子と真心が登場して
台本通り質問されましたが
上がってしまって
どう答えたか全く覚えてない始末でした。

何とか切り抜け
怖かったところを
再現して撮影したいという要望がありました。

真心はいやだなと考えたのですが
課長がOKですと言って撮影されることになりました。

特殊メイクをした幽霊役の人が
吊り下げられながら
車の窓を上からのぞくという場面です。

2度目ですし
明るいし
みんなが見ているし
怖くもなんともなかったのですが
ディレクターの言う通り
怖い顔をしました。

やっと終わって
今日は直帰してもいいというので
早い目に家に帰りました。

テレビをつけて
夕方のニュースを見ていると
「新様式のお化け屋敷」という題で
報道されていました。

課長や社長が言ったところは
すべて没になっていて

後で撮った場面ではなく
実際に驚いた場面が
出ていました。

それと
理子と真心が
レポーターに
答えた場面です。

テレビだけを見ると
若い女性が
行ったら大変面白そうで
なおかつ
コロナ対策もしっかりしているということでした。

プレスリリースとしては
成功ですが
社長や課長は残念だと思っていないか
理子は心配になってしまいました。

テレビが終わると
電話が鳴りました。