ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「最期の恋愛」その15

相手は
男性でかつ
格好が良い人が良いなと
思いました。

彼女自身高収入だし
先も長くないし
収入は
特に問題ではないと
思っていました。

でも
すぐに
死んでしまうのに
本気にさせて
死んでいくと
ちょっと可哀想に思います。

同じ抗がん剤治療するひとなら
たぶん同じくらいの
寿命かと
思って彼を選んだのです。

やはり
顔はこの程度で
我慢しようと思いました。

あまり
彼にのめり込むと
よろしくないし
ちょうど良いかと
思って
彼に声をかけていたのです。

それを知らないのは
彼でした。

女性から
初めて
声をかけられたので
晴天の霹靂というか
驚いたり
喜んだりしていました。

ブログ初心者の方へ

今週のお題「ブログ初心者に贈る言葉

 

ブログを
十年以上書いている私が言うのも何ですが
続けるのは
大変です。

でも
後になって読み返すと
内容の良否にかかわらず
興味深いものとなります。

拙文きわまりない私のブログ小説さえ
どんな名作の小説より
涙が出てとまりません。

自分で書いて
何度も読んでいるので
その内容は
承知しているのに
また同じように
涙してしまいます。

ブログを
書こうと思っているあなた
是非この感動を
味わってみて下さい。

毎日書くネタがないと思っている方は
ブログ小説を書いてみて下さい。

一度筋書きを決めておけば
3か月は
継続できます。

もちろん時間があればですが、、、、、、

 

ブログ小説「最期の恋愛」その14

結婚生活は
特に不幸せということもなく
だからといって
特に幸せと言うこともなく
普通の暮らしでした。

結婚してからは
男の人から
言い寄られる煩わしさから解放されて
それだけがよかったと思いました。

夫は
自分のことは自分でやる主義だったので
手にかかることもなく
仕事に
没頭できたのです。

ガンがわかって
患い四十日とはいきませんが
ほんの短い間に
急逝しました。

死んだときは
悲しく思いましたが
「それも人生」と
思い直しました。

そして
あれから
10年
彼女の番になって
「それも人生」と
思うことにしました。

でも
とその時思ったのです。

勉強はおもいっきりできた、
仕事も
あと少しのところまでできた、
恋愛はなかった。

亡くなった主人は
立派な人だったが
私が
恋愛心を
抱かせるような
人ではなかった。

死ぬまでに
恋愛というものをしたいものだと
彼女は思って
彼に近づいていたのです。

ブログ小説「最期の恋愛」その13

手術後復帰して
同じように
バリバリ仕事をしていました。

しかし
ガンが再発して
抗がん剤治療のために
会社は
彼女を
部長付調査役にしました。

課長待遇で
給料は
かわりませんでした。

仕事は
メールでやって来て
彼女にとっては
簡単で
ちょちょっと作って
メールで送るというものです。

会社にとっては
重要ですが
彼女にとっては
閑職です。

会社に出勤しても
出勤しなくても
すむような仕事なのですが
なるべく
出勤するようにしていました。

そんな彼女が
抗がん剤治療をすることになって
大きなショックです。

病状を
自分で詳しく調べて
自分の命が
あとわずかと
知っていました。

彼女の夫は
彼女が
46歳の時に
死別しましたが
夫の出会いは
なんとなくでした。

仕事に頑張っていた彼女に
何となく近づいてきて
仲良くなって
相手もよくわからず
つきあって
結婚しました。

仕事には
真剣でしたが
結婚とか
恋愛には
無頓着だったのです。

 

ブログ小説「最期の恋愛」その12

彼女は
子供の時から
賢いと評判でした。

神童と呼ばれたこともあります。

作文コンクールや
工作展
運動会などで
活躍しました。

文武両道に長けていたのです。

小中高と学校で一番でした。

東大を薦めたのですが
家から行ける
京大へ行きました。

彼女は
何でもできるというので
なにかになりたいという
気持ちはなかった。

両親は
医師になることを薦めましたが
切ったりはったり
人間の生死にかかわることは
やりたくないと
思っていました。

大学3年になったときに
やはりここは
成長産業で働いて
社長を目指そうと
考えました。

バブル前夜でしたので
不動産業界の
最先端に
入社したのです。

バブルの時期は
めざましい
活躍でした。

バブルが終わってからも
彼女は
頑張って
40歳の若さで
女性初の
営業課長となりました。

50歳になる
年に
営業部長の内示を
受けたのですが
ガンであることがわかって
延期となってしまったのです。

抱負は抱負、現実は現実

今週のお題「2019年の抱負」

 

抱負は実現できようと実現できなくても
どちらでも
「可」だとすれば
今年の抱負は
「世界平和を果たす」と言うことにします。

(お前はどんなに偉いんだと言う声が聞こえてきそうですが敢えて馬耳東風にします)

時代は
凄く進歩したのに
未だに平和でない地域が
あるようで
嘆かわしい限りです。

戦争なんか
勝っても負けても
結果は同じです。

先の戦争で
日本はこてんぱんに負けていたのに
これですから
ハッキリ言って
戦争なんかしたら
お金がいるし
バカなんじゃないですか。

 

 

ブログ小説「最期の恋愛」その11

友達のように
いや友達以上に
仲良く
とりとめのないことを
話し始めました。

一応
コーヒーと
ケーキは
頼みましたが
それを口にするまもなく
話していたのです。

夕方まで
話し合っていた
彼と彼女は
「付き合って下さい」と
言ったのです。

ほぼ同時にです。

ふたりは笑って
「ねがいします」と
答えたのです。

この時から
ふたりは
恋人同士になりました。

50歳代の
女性と男性の
ありふれたカップルの誕生だったんですが
そうではなかったのです。

ふたりとも
深刻な
病人だったのです。

深刻な病人だからこそ
恋人同士になったのかも知れません。