ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

アスカル帰還せよ その7

「風邪かもしれないって
困った事だね。

じゃ
私が作った
この万能薬を
注射してみようか。

これまだSDには使った事ないんだ。

大丈夫効くと思うよ。」と
自信ありげに博士は言いました。

私は
「博士大丈夫ですか。

私が初めてなんですか。
大丈夫ですか。
博士を信用しないと言う事はないけど
病気に効くんですか。」
と改めて尋ねました。

博士は
「病気は
直ぐ治る事は保証するよ。
でも副作用が、、、
大丈夫」と答えたので
私は
「どんな副作用なんですか
病気は治るけど
ころっと死んでしまうとか。
それじゃ薬じゃないじゃないですか。」
と叫んでしまいました。

博士は
「そんな死んでしまうような
副作用ではないんだ。

脳の作用の
ある部分を
刺激する事から
優しくなってしまう
副作用で
どんな事でも許してしまうんだ。」
と答えました。

私はその答えに安心して
薬を注射してもらいました。

でもこれが
この旅を困難にする
要素だったのです。

注射のおかげもあって
出発当日の
医師の検査で
合格して
めでたく
搭乗できる事になりました。

発射のその瞬間は
それほど
大きなショックはありませんでした。

新幹線で
出発していくのが
ズーと続くようなもでした。

私は計器の
測定画面を見ていました。

計算値より
少し
燃料の使用率が
大きいのが気がかりでしたが
無事に
地球の重力圏を
脱出する
速度まで加速できました。

それからが無重力の世界でした。

約2年半を要する
長い火星へ旅の始まりです。