ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「超幸運な男」その13

勝には
片思いだったんです。

まだ
勝は
若くて
話すことが出来なかったんです。

そのために
遠くから見ているだけだったんです。

そんな気持ちを
知っていたのは
同僚の中で
最古参の
おばさんでした。

そのおばさんは
勝とは馬が合うのか
話し上手というのか
よく話をしました。

そのおばさんが
ある宗教団体に
属していることを
勝は知りませんでした。

別に
勝に勧誘したいと思って
おばさんも
勝に近づいたのではなかったのですが
話の端々に
宗教のことが
入ってしまったのです。

勝は
宗教とは
無縁の
人間でしたが
人と仲良くなる
ツールとしての
宗教が
良いなと考え始めました。

宗教の教えは
あまりよくわかりませんが
わからなくても
「これは使える」と
思いました。

と言うわけで
おばさんに
あまり誘われていませんでしたが
宗教団体に
入会しました。

その宗教団体は
まだまだ創生期で
大きくなる前だったんです。

現在では
もう
日本の政治を
左右するほどの
存在になっていますが
当時は
まだまだの
時期で
勝は
その宗教団体の
成長ともに
大きくなります。