ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

長編小説「昭和」その13

何とか
時期までに
田おこしが完成すると
次は
代かき(しろかき)です。

水は
順番に
上から使われてきます。

一番下の
今津は
五月末です。

代かきは
田植えをし易いように
田んぼの土に
水を含ませ
柔らかくして
平にします。

言葉にすれば
農作業は
何でも簡単ですが
実際は
これは大変です。

まず田んぼに水を引き込むのですが
田んぼの縁にある
畦から
水が漏れないように
畦作りから始まります。

鍬で
田んぼの土を
塗り壁のように
畦に塗りつけます。

田おこしと違って
力任せでは
うまくできません。
ちょっとした技術が
必要なんです。

畦が出来ると
水が
田んぼの中に
一杯になります。

ながく農耕が続いていた
今津の田んぼは
農耕に適したように
水田・用水路が出来上がっていて
枕(用水路の入り口側の田んぼの呼び名)から水を引き込み
下(しも:枕とは反対方向の田んぼの水を流すところ)
に水を
排出できるように作られています。

水の管理が
容易になるように
作られています。