ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「順子」その22



本以外にも
順子は
多くの知識を得るために
たくさんの人と
交わることを
旨としました。

同好会やクラス
学校・地域のイベントには
積極的に参加しました。

そんなときに
順子は
人がどのようなときに
どのような感情になって
どのような動作をするかを
観察していました。

観察する以外に
順子は
気になることがありました。

会った人に
病気を
感じるのです。

病気の
臭いがするのです。

病院で
病棟ごとに
病室ごと
病人ごとに
その臭いが違うことから
その臭いが
どんな病気かわかるのです。

元気そうに見えても
がんの早期だったり
本人はまったくわからないのに
糖尿病だったり
するのです。

明らかに
病気なのに
それを
言うかどうか
いつも
順子は迷います。

何の資格もない
小さい順子が
「あなたは早期の胃がんですから
病院に
行くよう」と
いわれても
誰も信じません。

だからといって
黙って
見過ごすのは
できませんから
順子は
神様に
聞きました。

神様は
順子にとっては
一番の相談相手だったのです。

「順子が
思うようにしなさい。

その力を
与えておきます」と
神様は
答えてくださいました。

順子は
病気の人を見つけると
その人に
「病院に行きたい」と
思うように念じました。

本人が
行かないと
治療もできませんので
そのように
したのです。

このようなことを
念じなければならない人は
一日に
多い日は
3人くらい出てきて
順子は
わかっていれば病名も
その人に教えました。