真知子の助けを受けることなしに
雪子は
今回は
努力していました。
何とか卒業して
薬剤師になって
お祖父さんの薬局に勤めて
独り立ちするという
夢を
持っていました。
あっ
夢じゃいけない
何が何でも
実現しないと
いけないと考えました。
そして
努力したのです。
雪子の言によれば
史上最大にして
最長の努力だったそうです。
机に
へばりついた記録を
毎日更新しました。
試験勉強をすればするほど
なにか
篠原君の
無視するような
行為が
思い出されます。
「篠原君」→「無視」
「無視」→「篠原君」
「篠原君」→「無視」
「無視」→「篠原君」
「篠原君」→「無視」
「無視」→「篠原君」
「篠原君」→「無視」
「無視」→「篠原君」
「篠原君」→「無視」
「無視」→「篠原君」
と堂々めくりです。
勉強に
のめり込めば
のめり込むほど
気がかりになりました。
とりあえず
卒業試験に合格すれば
卒業式で
篠原君と会えると
考えて
答としました。
別に篠原君が
好きと言うこともないのに
何故こうなるんだろうとも
考え込むことも
ありました。