ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「東大阪のお嬢さま『雪子』」その108

卒業して
3年が経った春
お祖父さんは
病気がちになりました。

もう
90歳を超えて
気丈な
お祖父さんも
早く
秋月家の
承継者を
見届けたいと
考えていました。

早く
雪子に
養子をもらいたいと思っていたのです。

雪子に
「好きな人は
いるのか」と
聞きましたが
答えませんでした。

職場と
家の往復しかしない
雪子に
男の影はありません。

お祖父さんは
雪子のところに
一度だけ
訪れていた
篠原君のことが
気になっていました。

探偵社を使って
調べさせました。

個人情報どうのこうのが
ない時代ですから
すぐに
篠原君の
ことはわかりました。

調査も簡単で
報告書は
二日後には
お祖父さんに
渡されました。

調査書には
結婚して
二児の父親になっていると
記載されていました。