ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「順子」その14

順子が
奨学金付で
通い始めた
高校は
ふたつのコースがあります。

ひとつは
普通科
もうひとつは
特進科です。

普通科は
6クラスあって
特進科は
2クラスの
理系と文系に別れています。

順子は
理系特進科で
女子は
順子だけです。

学費無料の
優待生は
順子と
もうひとりだけです。

普通科の生徒と
特進科のとは
軋轢があります。

それは最初は
普通科の生徒の
ねたみから
出来たのですが
恨みが恨みをかって
だんだんと大きくなったのです。

順子が
入学したときには
理由も何もなく
相互に
怨んでいました。

そんなため
特進科と
普通科は
職員室を通らないと
いけないような
構造になっていて
それが
余計に
ひどい状況を作っているようでした。

特進科の中でも
ねたみや
恨みががりました。

順子のように
学費が無料で
奨学金付の者と
その他の者との
軋轢です。

根は深いことに
なっていました。

順子は
恨みをかうことが
わかっていても
全力で
中間テストに
向かいました。

トップでないと
奨学金が
全額でないからです。

順子は
細心の注意を払って
試験を受けました。

天使の力を
もしかして
知らずに使っていたかも
知れないと
順子は
思いました。

試験が終わって
3日後
席次が
発表されました。

順子は
トップでした。

順子は
それを見て
安心しましたが
他の者からは
強い視線を感じました。

順子は
心の声を
聞かないように
いつもしていましたが
もし聞いていたらと
考えると
順子は
容易に想像できました。

順子は
「病んでいる」この高校を
何とかしなければと
考えはじめました。