ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「順子」その35

順子は
帰り道の阪神電車のなかで
南くんが
自分のことを
考えてくれていたのが
わかって
嬉しくなりました。

総合診療科か
医院かの選択を
いままで
考えていましたが
そんなことは
些細なことだと
思うようになりました。

どちらにしても
結果は同じことだと
思うようになりました。


かまぼこの社長から
そのことで
電話がかかっていて
一度
会社に来て欲しいと
伝言がありました。

病院の次の休みの時に
かまぼこ会社に行きました。

かまぼこの社長が
引退していて
相談役になっていました。

次の社長は
社員の中から選ばれていて
生え抜きの
やり手の人が
なっていました。

応接室に付くと
相談役と
超若手の社長が
出迎えてくれました。

一通りの
挨拶の後
新社長は
順子のコマーシャルを
もっと
ファンタスティックにしていきたいと
言うのです。

順子は
意味がわかりません。

新社長は
順子が
今度は
天使役になって
かまぼこを
もっと
もっと
美味しいものに
変えていくという
ストーリーだというのです。

順子は
天使が
ばれたのかと
思ってしまいました。

手始めに
チョコレート
かまぼこを
つくってみるとも
言っていました。

相談役は
少し顔をしかめていましたが
納得していたようです。

そんな話をした後
相談役は
「先日社員のひとりが
癌になってしまいました。

定期の社員健康診断では
異常がなかったのに
なってしまったのです。

順子先生に
社員全員の
健康診断をして欲しいのです。

順子先生は
噂によれば
見ただけで
病気がわかるのでしょう。

是非お願いします。」と
申し込みされてしまいました。

お世話になっている
会社の願いですので
「うまくできるかどうかわかりませんが
やらせていただきます」と
言って
別れました。