ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

短編小説 「茶髪男と黒髪女の恋」その15

その晩は
もちろん直ぐ帰って
お風呂に入って
ロフトのベッドに
滑り込みました。

その日は寒かったけど
天窓を開けて
ベッドから
星を見ていました。

お部屋の電気を消して
外の星空を見ると
都会なのに
妙に星がきれいに見えて
メールアドレスをなくしたことで
涙が出てきました。

その日の晩は
寒くて
天窓からは冷気が下りてきて
余計にもの悲しくなってしまいました。

うとうとして
朝になりました。
でも朝になっても
もちろん次郎からの連絡はありませんでした。

あずさは、
その日は
休みです。

家でどこにも行かず
ボーとして
一日を過ごしました。
もちろん何回も
気にして携帯を見ました。

もうすぐ
あずさは
資格試験を受けることになっていたので
勉強しなければならなかったのですが
手につきません。

あずさは考えました。
「私が土曜日
いや日曜日が始まった時に
次郎に会ったのは
本当。
それから
あんなに仲良く
ゲームしたのも
本当の話。
そして
4時間弱
話し続けたのも事実。
もっと言えば
次郎が
私にメールを出すと
言ったのは
真実。
それから
次郎が
私に好意を持っていたのも
事実だと思うが、、、、
それは欲目だったの、、、
次郎は
社交儀礼
『連絡する』と
言ったのかしら。

そんな風には見えなかったよー。
絶対私のこと好きになっていたのに
違いないと思うわ

でも何故何で
メールは来ないの。

そうだ。
そうだ。
あたしが
メールアドレスを
なくしたくらいだから
次郎もきっと
なくしたんだ。

そうに違いない
絶対そうだわ。
そうに違いない。

でもなー」
などと
あーでもない
こーでもない
と考えました。

そんなことを頭の中で考えても
役に立たないのに、、、、