呆然と 益雄を見送ってしばらくその場に 立っていた蛍子でしたが、 我に返りました。 袋を持って 友達の所に行けないので ひとまず家に帰りました。 でも頭の中が こんがらがって 友達に会いにいけなくなっていました。 そこで 急用ができたので 行けないと友達に 電話しました。 蛍子は 服を着替えたも 意識せずにしてしまいました。 椅子に座って 宙を見るように パソコンを見ました。 「○○○さんは 隣の男の人 隣りの男の人が 今度秋に会う ○○○さん ○○○さんは 隣の男の人 、、、、、、、、、 、、、 隣の男の人って 名前を何というのかしら、、 私が引っ越してきたとき 挨拶に行ったとき 名前を私に言ったような気がするけど 覚えていないわ。 郵便受けの名札でも見に行ってみよう」と 蛍子は 外の郵便受けの所まで 出て行きました。 「私の こっち隣だから えー 『益雄』 益雄さんなの そんな名前だったの 知らなかったわ。 でもそんなことわかってどうしましょう。 初めて会うはずの 人が 隣同士だったら どうなの それに ○○○さん いや益雄さんだっけ 私に着ていく服を聞いてきたし あれは私をまったく意識していないからじゃないかしら、 あっ そうだわ 昨日会ったときは お化粧もしていない 顔で会っていたわよね。 私って 眼中にないんだ。 、、、、、、、 、、、 でもまだ気が付いていないんだから 会うときまでは 気が付かないふりをしておこうかしら。 会ったときも まったく知らないふりをしたら 良いんじゃないかしら、、 そうよね それが良いわ そうしましょう」と 考え直して 立ち直ってしまいました。 蛍子は 自分でも立ち直りが早いのに びっくりしました。