倒産した会社に勤めたことのある サークル仲間は 失業対策については よく分かっていました。 そんな友達に助けられて 何とか 立ち直って ハローワークに 通い始めました。 35才を 過ぎた 加代美には 勤め先を見つけるのは 困難でした。 お茶汲み以外の 特技もなく IT企業に勤めていても パソコンも 得意でなかった 彼女に 超氷河期の 就職難の時代 仕事先が見つかるわけはありません。 貯金もほとんど使ってしまっていました。 実家の 父親も 他界して 兄が結婚して 後を継いで 母親を扶養している現在 他に頼る 親戚もいません。 もちろん サークル仲間は 相談にはのってくれますが 金銭で 援助してもらうことなど 到底不可能な状態です。 失業手当が ある間は 良いとしても それまでに 決まらなかったら どうすればいいのか 全く 心細い限りです。 春が来て 梅雨が過ぎて もうすぐ 夏が来る頃になっても 勤め先は 決まりませんでした。 面接は 何度となく 受けていたのですが 競争率が高いのか 決まらなかったのです。