アスカルと今日散歩していると 道路を渡ろうとする 毛虫に出会いました。 彼 または彼女は 私やアスカルに見向きもしません。 私やアスカルが見えたかどうか わかりませんが 毛虫は ある特定の方向に 向かって 歩いているのです。 その時に 車が やって来ました。 「あっ」と 私が 心の中で叫びました。 車が去った後に 毛虫が丸くなっていたのです。 死んだのか まだ生きているのか わかりません。 じっと観察していると 丸くなった毛虫が スーと伸びて また 同じ方向に 歩き始めました。 ひかれていなかったのです。 何事もなかったように 歩いて しばらくして 目的の 草に到着しました。 その足跡は まっすぐです。 九死に一生を得るようなことが あったのに まっすぐなんです。 毛虫は 方向音痴ではないようです。 その点だけを挙げても 私より優れた能力です。 私が小さく見えた出来事でした。 「アスカルすごいね」 とアスカルに言ったら 「虫のことは無視したら」と 目で言っていました。
