ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「後半戦はこんな作戦で」Tシャツ編

今週のお題「お気に入りのTシャツ」

にちなんで初めの構想を変えます。

理子は
不採用通知をみて
愕然としました。

予想はしていても
実際通知を見ると
意気消沈です。

まだ日にちが残っている
と考えても
到底日曜日には
無理だということがわかりました。

「もう話ししてしまおう」と
考えにいたりました。

もちろん
就職活動は続ける予定です。

話をすると決めると
心が楽になって
純一君のことを
考えていました。

日曜日になったので
待ち合わせの場所に行きました。

久しぶりに雨が止んだ
暑い日でした。

純一は
Tシャツを着ていました。

Tシャツは
少し古いように見えました。

山の景色と文字が書いてありました。

文字は達筆とはいいがたいものでした。

挨拶してから
純一は
Tシャツについて話し始めたのです。

「この
Tシャツ覚えていますか?

中学校の
林間学校で
Tシャツに
絵を書くことになったでしょう。

その時の
Tシャツです。

何か文字を書いた方がいいと
先生が言うので
理子さんの理と
僕の名前の一を取って

一理と書いたんです。

ちょっと変な文字だけど
みんなにはわからなかったみたいです。

理子さんも
見ていましたよね。

少し笑って」といったのです。

理子の記憶の中には
そんなものはありませんでした。

Tシャツに
絵を描いたことさえ
覚えていません。

でも
理子は
「おぼえています」と
言ってしまいました。