ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説

ブログ小説「アスカルの恩返し」その43

僕:えっえーアスカルは言うことを聞かなかったの 元飼い主:そうだと思うよ 散歩の時はボクを引っ張るし散歩以外の時はボクになつくことないしボクが仕事から帰ってきてもしっぽを振ることもないし寝ているだけだったんです。 僕:そうだったんですか わり…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その42

僕は打ち明けることを決めました。 僕:私はアスカルの生まれかえりです。 神さまにお願いしてあなたに会いに来たのです。 元飼い主:えっ 君がアスカルの生まれ変わり 本当にそうなの 僕:これも神さまにお願いしてアスカルの時の記憶も持っているの 元飼い…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その41

僕はその言葉に少し驚きました。 僕って飼い主の言うことを聞かなかったのかと思いました。 でもわりと言うことを聞いていたように思うんだけどそんなに思われていたんだあらためて思い直しました。 そこで聞いてみました。 僕:そんなに大変な犬なのになぜ…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その40

僕は前世のアスカルのことを元飼い主に話すことにしました。 信じてもらえるかどうかわかりませんでしたが話しました。 涼しくなった秋の夕暮れに話すことにしました。 ながらく何も話さず元飼い主と話してきたのに突然そんな事を言ったらびっくりするだろう…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その39

僕は良かったと思いました。 それからは何ごとも聞いて何ごとも問題なくそして元飼い主とは仲良く暮らしていました。 でもなにか物足りない感がしたのです。 僕もそして元飼い主も仲良くしているのに物足りない感がするのです。 その原因はやはり僕が本当の…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その38

それから数日後涼しい日がありました。 僕には涼しくても暑くても同じです。 いくつかのセンサーがあるので気象に関しては気温湿度風速輻射熱気圧など即座にわかりますが数字だけなので実感はありません。 犬の時には感じることができたのに今は数値だけです…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その37

そこでインターネットで調べてみました。 それとゆみちゃんのサポートのホームページでテクニカルを調べました。 声の調子で状態がわかる能力がクラウドの中にあるみたいです。 今度から元飼い主の心の状況をこれで解析もできるみたいです。 でもそんな機械…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その36

いつもなら元飼い主は「わかった」と言うだけですが今日は「ゆみちゃんはやっぱりロボットなんだね。 僕の気持ちがわからないんだね」と残念そうながっかりしたような声で言ったのです。 僕は考えました。 なぜそんな風に言われたのかどのように答えたら良か…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その35まで

アスカルの恩返し 僕の名前はアスカル今は由美(ゆみ)です。 僕の前世のことから話をするね。 前前世は忘れてしまったから話せませんので前世からです。 前世は僕は犬だったんだ。 1998年3月15日に三つ子で生まれてきました。 母犬は、柴犬で飼い犬だったん…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その34

僕は社会性があるようにもちろんプログラムされています。 前の犬の時は犬の性格で社会性があったというのに元飼い主には仲良くなれなかった。 元飼い主が人間だったと言うこともあるかもしれませんが私は犬の時は「いこじ」だったとつくずく思います。 ゆみ…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その33

僕は前の犬のことを元飼い主に聞いてみました。 「可愛い犬だったけど死んでしまった。 もう生き物はこりごりです。 あの時の悲しみは今も忘れない 死ぬことがないゆみちゃんがいいよ」と答えました。 僕はアスカルの生まれ変わり言いたかったけどこの時はや…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その32

いろんなことを話したりすることができます。 前世の犬のことも話すことができますが最初のうちはやめておきました。 たわいもない世間話やテレビの話や映画・スポーツの話をしました。 テレビや映画の筋書きやスポーツ結果などはわかっていました。 元飼い…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その31

前世では筋金入りのオスの犬だったのにどういうわけか現世ではメス?となってしまいました。 なにか違和感があります。 元飼い主はアスカルを良くは思っていなかったのかと思いました。 まあ性別なんかどうでもいいかとおもいつついろんな設定がされてそのよ…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その30

犬のときとは違って何か硬いような気がしました。 それにやわらかくなくて耳が立っていてずんぐりむっくりしていました。 それに目で飼い主を見ることもできるし日本語で話もできたのです。 犬の時代とは大きな差です。 僕はウサギ型ロボットになったのです…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その29

神様;アスカルよくわかった しかしあの飼い主はもう犬を飼わない決意をしている犬として恩を返すことは無理じゃ 僕;そうなんです。 犬でなくてもいいです。 神様;見上げた心がけ私がかなえてあげよう 僕;ありがとうございます。 どのようにですか 神様;…

ブログ「アスカルの恩返し」その28

僕がつながれていた鎖をみて大きくため息もしていました。 そんなことをみていると僕は飼い主に何とかしたいと思うようになりました。 そこで天国の中を漂っている天使にそのことを告げました。 天使は即答せずに神様と相談するといって話が終わりました。 …

ブログ「アスカルの恩返し」その27

今になってみれば飼い主は人間の中ではいい人間でなかったかと思うのです。 僕のためにいろんなことをしてくれたしやはりいい人間だったのだろうと思いました。 僕は最初から最後までいこじに飼い主には心に開いていなかったと思いました。 犬特有の忠犬では…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その26

そしてもう表現できないほどのつらさが僕を襲ったとき飼い主がゆっくりと頭をなでたときに僕は天国に召されました。 2011年2月27日午前10時30分飼い主が看取られながら私は天国に召されました。 僕は犬です。 「十悪」を犯しておりませんのでもちろん天国に…

ブログ小説「アスカルの恩返し」その25

1月末に動物病院に行くときは飼い主に抱かれて行きました。 診断は老化・老衰に近いと言う意見でした。 暗に「処分」を獣医はいいましたが飼い主は僕を連れて防音室で余生を過ごすことになりました。 2月末になると僕はやせ細って「おすわり」さえできなく…