ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

長編小説「昭和」その54

昼からは時間が長い 特に夏場は 時間が長い 時計がなくても それはわかります。 しんどい仕事が多い 夏場は 時間が長く感じられます。 お天道様(おてんとさま)は 容易に 六甲の山並みに沈んでくれません。 西日は この上なく暑く 照り返しが 過ぎます。 西…

ロフトのお部屋の見学がユーストリームでもできます。

づーっと前は テレビ電話と言えば チャットでしたが チャットは 少し時代遅れになってしまいました。 いまは ユーストリームでしょうという 助言に従い ユーストリームで ロフトお部屋を 見学することができます。 要領としては ウエブカメラが付いた パソコ…

長編小説「昭和」その53

朝食と 同じように 食事は進みます。 食事のメニューも 変わりません。 静かに 食事を摂ったあと 夏以外なら ほんの一瞬の休憩のあと 「作業」の声です。 夏なら 昼寝です。 家族揃って 昼寝です。 亀太郎は 仕事をしていない子供の時は 昼寝の時間が 嫌いで…

長編小説「昭和」その52

歯ブラシは ヤナギの枝なら 歯磨き粉は 目の細かい 砂というか 粘土と言ったらいいか そんなものを使います。 その砂は 六甲山の麓で取れて 売りに子供が 売りに来ていました。 砂だけでは さっぱりした感覚が出ないので ハッカとか 唐辛子・丁字などを加え…

長編小説「昭和」その51

お茶碗や箸を 洗うことはありません。 油の入った料理や 脂の多い食材を 扱うことなどない時代ですし 水道というものもない時代に 水で洗って 余計に食中毒を起こす 菌を付ける恐れがあるので 洗わないのは 当然のことです。 この習慣がなくなるのは 水道が …

長編小説「昭和」その50

現代では よく噛んで ゆっくり食べるのが 最善ですが この時代の 食事は 早飯です。 早く食べて仕事をすると言うことと 早く食べないと自分の分がなくなると言う意味があります。 その日に焚く 麦飯の量は 決まっています。 1年に食べられる 麦やお米の量は …

長編小説「昭和」その49

食べることに感謝の意味もあって 食事中は 無言です。 音を出して 食べるのは 何の問題もありませんが 「頂きます」 「ごちそうさまでした」 以外の言葉は 言うことはできません。 「麦ご飯は 美味しくない」 と言うようなことを 言う人間は この時代にはい…

長編小説「昭和」その48

起きて 朝食までの仕事を 当地では 「朝の間の仕事」仕事と言います。 慣用句の 「あさめしまえ:朝飯前」の 語源となる様な 仕事です。 とにかく 朝起き縦の空腹時 重労働は こたえるし 薄明かりの中する仕事ですし 簡単な仕事が 多いのです。 家長の 清左衛…

ロフトのライブビデオ ほぼ10年ぶりに復活

ロフトのライブビデオを 以前やっていました。 ウエブカメラを 空いているロフトに置いて 見ていただいていたのです。 この8月で ちょうど10年になりますが 雷で 故障してしまいました。 復活せねばならぬと思いつつ 10年が過ぎて 今日復活しました。 ユーザ…

長編小説「昭和」その47

正月が終わると また一年の始まりです。 天気が 毎年同じなら 全く同じ 同じ年になるのですが 江戸時代は 自然災害が 多発した時代でした。 小氷河期が やって来たと言われた時代でした。 今のように 冷害に強い品種改良などもなしに 冷害がやってくるので …

長編小説「昭和」その46

元旦は 何もせずに 一日が終わります。 2日目は 事始めです。 新しい下駄を下ろして 小作人の清左衛門は 地主様のところに 年始の挨拶に出かけました。 近くの 五人組の仲間と 一緒に出かけました。 五人組は 江戸時代のはじめにできた 組織のひとつで 連帯…

安保法制を論議するのも良いがその隙に派遣法が変わるようだ

以下の記述には 誤るがあるかもしれません。 安保は 重要です。 将来の戦争を どのように回避するかの論議と 思っています。 でも 新聞の隙間に 派遣法が成立間近と 書かれていました。 なぜ みんなは関心がないのか。 派遣社員を 恒久化する法律なのに 自分…

長編小説「昭和」その45

正月元旦は 今で言う 寝正月です。 日が昇ってから 雑煮を作ります。 お餅と 大根が入ってもので 年末に仕込んだ 味噌仕立てになっています。 まず ご仏壇と かまどに お供えしたあと みんなで 食べます。 各自のお膳を 板間に出して 全員 正座して 家長であ…

長編小説「昭和」その44

農閑期の 農作業は それ程でもありません。 夏の暑さに比べれば 冬の寒さは 仕事をしていると 苦になりません。 夏に 日射病(今は熱中症と呼んでいるようですが)で 倒れることが あっても 冬の寒さで 倒れる人は いませんでした。 こうして 一年が終わる …

新しい防音室のベースメント作って疲れてしまいました。

新しい防音室を作るために 炎天下で コンクリートブロックを 積みました。 62才 もうすぐ 63才の 老人にはこたえます。 疲れました。 寒いのも嫌だけど 暑いのも嫌です。 ただの ワガママですが

長編小説「昭和」その43

屎尿の 肥料を 「下肥:しもごえ」と 呼んでいます。 下肥は 少し置いてから 田んぼに撒きます。 置いておく施設が 「土壺:どつぼ」です。 現代でも その言葉が残っていて 「土壺にはまる」と よく聞きます。 土壺は 関西の方言で 関東では 野壺と言うらし…

長編小説「昭和」その42

たんごは 口が40cm弱 底が30cmほどの 逆円錐台の形をしていて 2本の角のような 板が出ていて 底に 縄を通して それを 天秤棒で担いで 運びます。 たんごは 竹で 強く輪掛けされていて 屎尿が 漏れないようにしています。 不潔とか 不衛生などという 域を 現…

今はこんなもので藁縄を作っているのか

今日報道番組で 興味深いものを見ました。 画面を 写真に撮りました。 祇園祭の 山車の組み立てに使う 藁縄を 作っているというのです。 長編小説では 手で綯っていると 書いておりましたが 現代では 高速で機械で綯っているみたいです。 あまり高速ですので…

長編小説「昭和」その41

叔父さんの 大工としての技術は 相当なものです。 少しずつ 道具も蓄え いつか 大工として 独り立ちする日を 夢見ていたのです。 しかし 大工仕事が ズーッと 続くかどうか 心配でした。 叔父さんは 踏み切れないまま へやずみとして 清左衛門の家に住んでい…

まだまだ まだまだです。

「この物語は 明治・大正・昭和を 疾風のように駆け抜けた 人々の物語です。」で始まる 「昭和」は 40話まで きました。 まだまだ 江戸時代で 怒濤の変革が起きる 幕末・維新が なかなか来ません。 まだまだ来ないと思いますが 根気強く待っていただくよう お…

長編小説「昭和」その40

まつりの次の日は 休みではなく 仕事です。 雨ならば ワラ仕事 天気なら 麦の準備です。 亀太郎は 翌日 肩が 赤く腫れて 腕が上がりません。 休むわけにはいかず ぎこちなく仕事をしていました。 まつりが過ぎると 一年お仕事の大半は 終わったことになりま…

長編小説「昭和」その39

平素 飲み慣れていない お酒を飲んだ村人たちは 羽目を外すこともありますが どんなことがあっても 酔って 地主さんに 絡むことはありません。 以前 絡んで ひどい目にあった 小作人のことが 伝説になっているのです。 お酒を飲まない 世話役が付いていて 注…

長編小説「昭和」その38

今津には 福應神社・上野神社があって ふたつの神社の だんじりが ぶつかり合うのが まつりの 最高潮です。 平素 働いてばかりの 日々ですが この日は 朝の間の仕事だけです。 朝食後は 神社に集まってまつりが始まりです。 戸主は 羽織を着て 前を歩くこと…

長編小説「昭和」その37

お米が取れると 麦を作り始めるまで 少しだけ余裕があって その時間が まつりです。 今津のある地方では 秋祭りが行われます。 神社の行事です。 今津の神社は 10月13日秋祭が行われます。 もちろん旧暦ですので 11月下旬 今の勤労感謝の日 あたりです。…

えびせんを食べようとしたら

女房殿が スーパーマーケットに行くと えびせんが 売っていたそうです。 小さい箱ですが ずっしり重いのです。 中身が一杯だから 重いと 推測するのが 普通です。 女房殿は 重いのが好きだそうです。 そう言えば キャベツや白菜は 重いものが 良品なのですよ…

長編小説「昭和」その36

中学の歴史の授業で 江戸時代の初めは 四公六民でしたが 暴れん坊将軍で有名な 徳川吉宗公が 五公五民に 引き上げられたと 講義を受けたことを 記憶しております。 江戸時代の末期ですので 基本は 五公五民だったと思います。 清左衛門が 農業を営んでいた …

長編小説「昭和」その35

俵に入れた 玄米は ワラ縄で ぐるぐる巻にします。 コクゾウムシが付かないように 強く縛るのです。 そんなことしか 対抗手段がないことが その縛る最大の 原因です。 現在のお米に コクゾウムシが 混ざっていないので 知らないと思いますが 夏場 倉庫に仕舞…

吸音材を張っていない防音室の防音テスト

防音室防音テストしてみました。 何度もしてますので 特に目新しものではありませんが 今回は 吸音材なしです。 吸音材ありも 取ろうと思います。 新しい知見を 得るためです。 どのようになるか 楽しみです。 防音室付きマンション

長編小説「昭和」その34

現代の農業なら 刈り取りから脱穀まで 一度にしてしまうし 籾摺りは 機械ですぐです。 江戸時代の末期は 稲刈り 乾燥 脱穀 籾摺り の工程は どの工程をとっても 大変な仕事です。 手数のある 清左衛門の家でも これらのことが終わるのは 夜明け前から 夜更け…

長編小説「昭和」その33

仕事を急ぎました。 稲を 千歯こぎによって 脱穀し 収穫が始まりました。 脱穀したお米を 籾(もみ)と言います。 籾は 発芽する能力があります。 来年に備えて 一番良く できたところの 籾を置いておきます。 倉庫の奥に仕舞ってしまうのです。 残りの籾は …