ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

2017-01-01から1年間の記事一覧

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その81

十詩子には 細かな所まではわかりませんでしたが 概要は 助手の説明で わかっていました。 「私のかわりをする AIができたら 私は絶対に要らなくなるわね。 でも 助手のあなたは これを操作する必要があるから 何時までも いるんじゃない」と 助手に言ったら…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その80

あれから 2年が経ちました。 大学3年になった 創は 就職活動していました。 リクルートスーツを着て 東京へ 会社訪問の毎日です。 十詩子は 会社に口利きをしようかと 言いましたが 創は 断りました。 十詩子たちは それが せがないと思いつつ 頼もしくも思…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その79

翌年になって 十詩子も 60歳を迎えました。 老齢厚生年金の 比例報酬部分が 頂ける年齢になったのです。 悟は すでに 受給していました。 男性の悟は 60歳からもらえる 年金は 最後の世代になっていて 「ラッキー」と言って 受給申請をしました。 十詩子は …

右手挙げて 左手挙げて

やりませんか 手を挙げる この運動 この早さでは 私には出来ません。 運動神経抜群の あなたなら 大丈夫ですよね。

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その78

そんな言葉に のせられて 創は 頑張っていました。 残念ながら 高校生の時の 彼女とも別れて 頑張っていたのです。 十詩子の 会社を 見学したいと 言うので 見学をしました。 オフィスには 書類なんか まったくありません。 ペーパーレスの オフィスだったの…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その77

創は そのことを 聞いていたのです。 デートに行ったのですが 電車が 人身事故で 止まっていて帰ってきていたのです。 大声で ふたりが笑っていたので 「何々」と言って 部屋に入ってきたのです。 十詩子が そんな重要な ポストにいたとは 知りませんでした…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その76

重用された十詩子の お給料は 嘱託とは言え 相当な金額になっていました。 はるかに 悟を超えていました。 十詩子は それが 気に掛かっていました。 仕事は良いけど お給料が これでは また問題にならないか 心配だったのです。 何でも相談する約束には なっ…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その75

尼崎チームの略でしたが いつの間にか 「オーソリティー 十詩子」の略に なっていました。 アメリカの 会社の 買収では 十詩子の 分析では 隠れ負債があることが あるとして 断念されると 賛成派に 相当揶揄されたのですが 3ヶ月後に その会社が倒産すると …

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その74

十詩子の会社勤めの方は ますます 責任が 増えました。 会社の合併は 十詩子の資料が 効果を発揮して 対等合併になったのです。 新会社でも 十詩子の実力は 評価されていました。 合併を機会に 尼崎工場の 事務所棟が 試験研究室をかねて 新しく ガラス張り…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その73

創の 大学入試の日が やって来ました。 創は それなりに 頑張っていたようです。 十詩子が 大学に入るためにした 勉強と比べると 少し 「ぬるい」と 思いましたが そんな事は 言えませんでした。 現代人は そうなのかと 思っていました。 悟に話すと 「目的…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その72

十詩子も 新しい職場を 見に来てくれました。 案内嬢とは ほど遠い 悟でしたが 悟自身は 仕事が気に入っていました。 今までは 机や パソコンに向かって 仕事でしたが 今度の仕事は 人間が相手です。 ちょっと強面の おじさんも来ますし 可愛いお姉さんも来…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その71

退職後 悟は ビルマンでも 気楽にやろうかと 思っていました。 結婚して 養子をもらって 状況は 一変しました。 尼崎駅前の 家を売った時の お金があるし 可愛い十詩子もそばにいるし 働かずに ゆっくり家に いようかとも思いました。 でも 十詩子が まだま…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その70

何になるか 何をしたいか 自分でもわかりませんでした。 亡くなった両親は サラリーマンで 営業職でした。 インターネットの 仕事でした。 あまり具体的な仕事は わかりませんでした。 にわかには 決まらないので 大学に行って 決めることにしました。 あま…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その69

創は 例を出されて それしかないと 思いました。 頑張って 言うことにしました。 といっても 高校生ですので 単純に 「話してもいい?」と 言っただけなのですが それがきっかけになって 話すことが出来ました。 そのうえ 偶然ですが 席替えで 隣の席になっ…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その68

創は 例を出されて それしかないと 思いました。 頑張って 言うことにしました。 といっても 高校生ですので 単純に 「話してもいい?」と 言っただけなのですが それがきっかけになって 話すことが出来ました。 そのうえ 偶然ですが 席替えで 隣の席になっ…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その67

「やはり 妖精の力? クリスマスの日の出来事は 本当だろうし やはり 妖精の力は あるのだろう」と 考えいきつきました。 そこで 創に やはり 「神さまに おねがいしてはいかがですか」 と答えたのです。 あまりにも 抽象的で 漠然とした答には 創も 悟も 驚…

ロビフット

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その66

笑顔になったからと言って 創の問題が 解決したということではありません。 問題は 残っています。 やはり 創が 勇気を出して いうしかないのかと 思いました。 十詩子は なぜ 「目薬の方法」ができたのか 今になって考えると わかりません。 十詩子は 積極…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その65

同じ電車で通学している 女生徒が 気になるのですが 話が出来ないのです。 創が 十詩子に聞いてきたのです。 聞かれるのは 嬉しいけど 知らない女の子に どのように 声をかけるかって すぐにはわかるはずもありません。 十詩子が使った 目薬の方法は 使えな…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その64

創の 高校は 神戸にあって 通学には 時間がかかります。 朝は 少し早く 今までの 起きる時間よりも 早くなって 悟も 時間を合わせて 起きていました。 ふたりにはそれが楽しく 早く起きも 苦になりませんでした。 春になって 創は 進級して 3年になり クラ…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その63

複雑な 手続きが 行われて それから 数ヵ月後 創は 里子として 迎えられました。 もう高校生ですから ふたりは 安心していました。 正月には 豊岡の実家にも 行きました。 それから 事件があった日は お墓参りを しました。 3回忌の 法事も 近所の住職さんに…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その62

何度かの面会の後 お泊りという手続きになって 創は 園田の家に やってきました。 夕日のきれいなお部屋で 早めの夕食を一緒にしました。 眺めの良い お風呂にも入りました。 もう使うことがないだろうと 思っていた 子供部屋に ベッドを用意して その日は …

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その61

コーディネーターと名乗る 老練な女性が ふたりに話をしました。 里親になる資格とか 家庭環境 手続きなどを 詳しく聞きました。 収入や家庭環境は良いが 年齢に難があると コーディネーターには 言われてしまいました。 いずれにせよ 里親になるには 相当の…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その60

それから 一年 十詩子には 案の定 子供ができる気配がまったく ありませんでした。 どんなに仲が良くても 無理なものは無理かと思いました。 敬子に話すと あまり仲が良すぎると できないこともあるのだということを聞いて 少しだけ 我慢することもしました…

「サチのお寺ごはん」

テレビドラマ 「サチのお寺ごはん」を 見ています。 少ない予算で 作っているようで 全編 ロケです。 舞台となる お寺は 東京の 真宗正徳寺で撮影したようです。 ドラマの中で 阿弥陀経をあげていました。 真宗のお寺ですから キンキラキンの ご仏壇です。 …

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その59

悟: それはない しかるなんて それはできない でも ひとつだけ おぼえてほしい 十詞子のことが いとおしくて 十詞子: 私だってそうです。 悟: 君がそのように思っていることは よくわかっています。 ふたりはその後仲良く 話が続きました。 その日から夜…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その58

日曜日の晩になって 黙って 食事を また食べようとしたとき 悟から 話し始めました。 悟: 十詞子さん 昨日のことだけど ごめんね 痛いのに 無理なことを 言っていたよね 薬や 病院に行くようになんて 当たり前だものね 賢い 十詞子さんなら そんなこと 私に…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その57

かたや 十詞子は 大きな声を出したことを 悔やんではいましたが 悟が 私の不機嫌に 何も言わなかったことに イラダチを感じていました。 「普通に考えると 悟は 十詞子の体のことを 心配して そんな風に言ってくれているのに なぜ 自分は それを受け入れなか…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その56

それを見ていた 十詞子は そのことに なおも いらだったのです。 夕食は いつもの 楽しい会話もなく 黙って過ぎました。 部屋に戻って 悟は 十詩子がなぜ怒っているのか 調べることにしました。 「いつもなら 十詞子は そんな言葉で 怒るはずもないのに 今日…

ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その55

ながく一緒に暮らしていると どんなに仲が良くても 人生に一度や二度 言い争いがあるでしょう。 悟と十詩子も そんな日が来てしまいました。 55 十詞子が 悟のそばを 通ったとき 少し めまいをして 本棚につかまりました。 それを見ていた 悟は 声をかけたの…